奈良弁護士会は、2021(令和3)年8月25日付で、奈良商工会議所(奈良県事業承継・引継ぎ支援センター)と「事業承継支援に関する覚書」を締結しました。
我が国における中小企業においては、経営者の高齢化が進行しており、後継者未定による廃業件数も増加傾向にあります。こうした中小企業の廃業の増加による経営資源の散逸を防止し、事業の価値を維持することは急務であり、中小企業の事業承継の推進は我が国全体の喫緊の課題となっています。
このような状況で「中小企業の事業承継・引継ぎ支援に向けた中小企業庁と日本弁護士連合会の連携の拡充について」が同年6月9日付で公表されており、中小企業のM&Aや転廃業の支援につき、全国各地の事業承継・引継ぎ支援センターと弁護士会との間での連携強化を目指すことになっております。
こうした中、奈良県事業承継・引継ぎ支援センター及び本会においても、中小企業の事業承継・引継ぎ支援に向けた連携の在り方について検討を進めて来たところであり、この度、本覚書の締結に至りました。福井弁護士会に引き続いて、全国で2番目の締結となります。
本覚書に基づき、奈良商工会議所(奈良県事業承継・引継ぎ支援センター)と本会の間で、個別の事業承継支援事案における弁護士の紹介・推薦、地域における事業承継に関する情報交換、相互の研修・セミナー等への講師派遣など、中小企業の事業承継等の支援のために、さらなる連携を図る所存です。
我が国における中小企業の円滑な事業承継の実施のため、このような連携強化は非常に有用と思われますので、引き続き、各位のご理解とご協力を賜りますよう、お願いいたします。